営業で使いやすいパソコンは？

営業職の方がパソコンを購入する際に注目すべきポイントは、ほかの職種に比べて外回りや出張など外での作業が考えられる点です。

そのため、オフィス内だけでなく移動中やお客様先、自宅など場所を選ばずに使いやすいパソコンが適しているでしょう。移動する際の荷物にならないよう、軽量モデルもおすすめです。

また、企画書や提案書、見積書などの書類仕事があるのも特徴の1つです。働き方によってはWeb会議を多用する方もいるでしょう。

複数のファイルを開いて作業しても問題ない、Web会議を使用しても重くなりづらいパソコンを選ぶ必要があります。

軽量モデルにこだわりすぎると、メモリやストレージが不足する可能性もあるため、どちらもバランスよく備えたパソコンが適しているといえるでしょう。

ほかにも、対面での画面投影に適したHDMI端子がついたものや、お客様への対面説明に適したタッチパネル式のパソコンなどもおすすめです。

営業の仕方やお客様との接し方によって選ぶとよいでしょう。

営業パソコンに必要なスペック

営業パソコンに必要な要素はいくつかありますが、必ずチェックすべきスペックは以下の3点です。

• CPU性能
• メモリ容量
• ストレージ構成

上記のスペックが不足していると、仕事中にパソコンが固まってしまうなどの支障が出る可能性があるため、特に注意するとよいでしょう。

CPU性能

CPUはCentral Processing Unitの略で、パソコンの頭脳とも呼べるパーツです。データの処理やメモリの制御などを担うプロセッサーと呼ばれる半導体の中心に位置しています。

つまり、CPUによってパソコンの動作全般が管理されているのです。

CPUの性能は、処理能力の速さで表されます。特にクロック数とコア数、スレッド数、キャッシュの4点を確認することでCPUの性能を確認することが可能です。

クロック数はHz（ヘルツ）の単位で示され、1秒間の処理回数を表しています。

クロック数が高いほど処理速度が速くなるものの、クロック数が高すぎるとオーバークロックと呼ばれ故障の原因にもなるため、指標の1つとして認識しておくとよいでしょう。

コアはCPU内部にある命令をつかさどる装置です。コアの数が多いほど並行して処理できる数が増えるため性能は高くなります。また、スレッドはCPUが同時に処理できる数を指します。

コア数はもちろんですがスレッド数にも注意を払うとよいでしょう。

キャッシュはCPU内部にあるデータの一時保存場所です。キャッシュ容量が大きいほどCPUの作業効率は高まります。

Windows PCで使用される一般的なCPUであるインテル社のCore iシリーズを例に挙げると、営業職の方にはi5がおすすめです。

また、発売された年代も重要で、2022年に発売された12世代以上を選ぶとよいでしょう。

メモリ容量

パソコンのメモリは、データを一時的に保存する場所のことです。CPUが作業するための机をイメージするとよいかもしれません。

同じくデータを保存する役割を担うストレージとは異なり、あくまでもCPUがパソコンを動かす際に必要な情報を一時的に保存する場所です。

メモリ容量が少ないとパソコンが重く感じることがあり、業務に支障が出ることもあるでしょう。

Windows11の動作要件は4GB以上となっているものの、営業職におすすめのメモリ容量は8GBです。

基本的な書類作成やWeb会議を実施するうえでは十分なメモリ容量ですが、業務のなかでデザインデータを触る場合などはよりハイスペックな16GBのパソコンを検討するとよいでしょう。

ストレージ構成

パソコンに保存できるデータ容量の大きさを表したものがストレージです。メモリと異なり長期的にデータを保存する機能で、作成した書類を保存するためには一定のストレージが必要です。

ストレージが不足していると別途外付けのハードディスクの購入が必要になったり、定期的に不要なファイルを削除したりする必要が出てくるでしょう。

営業職であればSSD256GB以上がおすすめです。SSDはSolid State Driveの略で、半導体を利用したフラッシュメモリ型のストレージで従来のHDDと比べて故障のリスクが低いうえに読み書きの速度も速いのが特徴です。

また、会社によってはオンラインストレージサービスを利用している場合もあるでしょう。その場合は、パソコンに保存するデータ容量を減らすことが可能です。

会社の制度にあわせて購入するパソコンのストレージを選択するとよいでしょう。

外回りで使いやすいパソコンの特徴

パソコンのスペックはもちろん重要ですが、営業職の場合は外回りで使用することも念頭に購入する必要があります。特に以下の3点に注目するとよいでしょう。

• 軽量小型の本体
• 長時間駆動バッテリー
• 堅牢設計

これらの特徴は、外回りでパソコンを長時間持ち歩く場合には欠かせない特徴です。少しでも使用者の負担が減らせるパソコンを選ぶことがおすすめです。

軽量小型の本体

外回りをする営業職の方にとって、特に重要なのがパソコン本体の重量です。持ち歩く時間が長いほど、本人の負担に直結するでしょう。

持ち運びを視野に入れる場合は、重量が1.2kg以下のものがおすすめです。超軽量タイプでは1kg以下のパソコンも発売されているため、ほかのスペックも見比べながら検討するとよいでしょう。

また、A4サイズが入るカバンに入れて持ち運ぶことを考えると、ディスプレイは13インチのものがおすすめです。

長時間駆動バッテリー

営業職の方が使用するパソコンの場合、長時間駆動のバッテリーが搭載されているかどうかも確認するとよいでしょう。

外回りなどでデスクに戻れない日は、パソコンを充電している時間がない日もあるでしょう。その際、バッテリーが切れてしまっては仕事ができなくなってしまいます。

公称駆動時間が10時間以上あれば外回り中心の営業職の方でも充電切れの心配をせずに済むでしょう。

ノートパソコンのなかには20時間駆動が可能なパソコンもあるほか、急速充電が可能なパソコンもおすすめです。

堅牢設計

パソコンの堅牢設計とは、強い衝撃や水濡れなどの悪条件に対して通常のパソコンよりも強く耐えられるよう設計されたものを指します。

営業職の場合は、パソコンを外に持ち出す機会が多く、満員電車のなかでの圧迫やカバンを置く際の衝撃などにさらされる機会が多くなります。

そのため、ほかの職種の方と比べて堅牢性が高く設計されたパソコンが重要になるでしょう。

また、パソコンが破損してしまった場合には多額の費用がかかる場合もあります。保証体制がしっかりとしたメーカーや店舗から購入することをおすすめします。

外回り営業のパソコンに必要な機能

外回りの営業職の方がパソコンを使用する際、使用頻度が高い機能は以下のとおりです。

• Web会議に対応するカメラとマイク
• 外部ディスプレイ出力

これらの機能は営業職がオフィスの外で仕事をする際に必要となるため、パソコンを購入する際にあらかじめ念頭に置いておく必要があります。

Web会議に対応するカメラとマイク

営業職の方がWeb会議をする際に必要となるのがカメラとマイクです。内臓のカメラとマイクの品質が悪い場合、スムーズにWeb会議が進行できないこともあるでしょう。

最高品質のものを購入する必要はありませんが、カメラの解像度はHD (720p) やフルHD (1080p)、マイクは個人で使用する場合は単一指向性のものがおすすめです。

外部ディスプレイ出力

営業職の場合、自社やお客様先で外部ディスプレイに接続することもあるでしょう。外部ディスプレイに接続するためにはHDMIやType-C用の端子をパソコンに差し込む必要があります。

軽量タイプや薄型のパソコンの場合、使用できる端子に制限がある場合もあるため注意しましょう。

営業向けパソコンの選び方

営業職向けのパソコンを選ぶ際は、用途を整理したうえで性能と保証を確認するとよいでしょう。

用途が整理されていないと、必要な性能を満たせておらず、パソコンを使う際に不便に感じる可能性があります。追加の物品を購入するために費用が増大することもあります。

また、パソコンは使用しているうちにトラブルが発生したり、故障したりすることもあるでしょう。その際、個人や社内だけで解決することが難しいこともあります。

どこで購入するかによって保証の内容が変わってくるため、どのようなパソコンを購入するか決めたら、購入先も慎重に検討するとよいでしょう。

用途を整理する

パソコンを購入する際は、まず購入用途を整理することが重要です。誰が使用するのかはもちろん、その方がどのような働き方をしているのかを考えると整理しやすいでしょう。

例えば、営業職の方のなかでもリモートワークをする方や外回りが多い方、出張が多い方などで使いやすいパソコンが変わってきます。

また、担当する業界によってはデザインファイルを開く機会のある営業職の方もいるでしょう。扱う商材や業界によっても必要とされるスペックは異なるため、パソコンの購入者のみで意思決定をするのではなく使用者の意見を集めることも重要です。

性能を確認する

パソコンの用途が整理できたら、それにあった性能を確認します。特にCPU性能、メモリ容量、ストレージ構成に注目するとよいでしょう。

また、複数のパソコンで迷う際には本体の重量や駆動時間も考慮に入れるとよいでしょう。

保証を確認する

購入先の検討をする際に確認すべきポイントとして保証内容と期間が挙げられます。

パソコンを長期間使用しているとトラブルや故障は避けられません。また、わずかではありますが初期不良が発生する場合もあります。

メーカーによって異なりますが、パソコンには1年間のメーカー保証が付いていることが一般的です。

それ以降の保証は有償になる場合があり、物損や盗難保証も別途有償での保証になる場合があるでしょう。

また、保証期間内であっても出張修理は追加で料金が発生する場合があります。出張修理が可能か、引取修理の場合はどの程度時間がかかるのかもあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

保証を厚くすればするほど保証金額も高くなるため、必要な保証金額と保証内容を整理しておくことをおすすめします。

特に、外回りが多い営業職の場合、落下や水濡れなどの事故に遭遇する確率が高まります。偶発的な事故にも耐えうる保証を付けておくとよいでしょう。

法人で営業パソコンを導入するときの注意点

法人で営業パソコンを導入する際の注意点は、主に社外利用時のセキュリティとアフターサポートの2点です。

個人でパソコンを購入する場合よりも気をつけるべき点が多いため事前に確認しておくとよいでしょう。

社外利用時のセキュリティに注意する

営業職の場合、自社オフィス内で使用するだけでなく外出先や出張先、自宅での使用機会もあるでしょう。その際に注意したいのが、セキュリティです。

セキュリティの甘いパソコンを使用していると、情報の外部漏えいやウイルス感染などのリスクが高まります。重大な被害をもたらした場合、本人の責任だけでなく会社の管理責任も問われるでしょう。

セキュリティソフトの導入やOSのアップデートを呼びかけるなどのセキュリティ対策を行うことが重要です。

アフターサポートの内容を確認する

パソコンは使用期間が長くなるほど故障のリスクも高まります。特に、営業職の場合は外回りなどでパソコンが破損するリスクが高くなるでしょう。

1回ずつ修理に出すのもよいですが、社員数が多くなればなるほど、コストも高くなります。

保証期間や保証内容を確認したうえで、アフターサポートが充実した業者からパソコンを購入するとよいでしょう。

営業で使いやすいパソコンを選びたい方は

営業職の方向けのパソコンを購入する場合は、働き方や業界にあったスペック、機能を備えたパソコンを選ぶ必要があります。

また、パソコンを購入した後の保証やアフターサポートにも注目するとよいでしょう。

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