Intel（インテル）CPUの世代を徹底比較！性能差や見分け方、自分に合う選び方を解説
CPUはパソコンの頭脳の役割を果たす重要な装置です。
世界初の商用CPUであるIntel CPUはバージョンごとに世代名が付けられ、開発時期や性能を識別できるようになっています。
Intel CPUの世代ごとの特徴を理解することは、目的に合ったパソコンを選ぶ上で重要なポイントです。
しかし、世代の種類の多さに戸惑い、それぞれの特徴を把握しきれない方もいるでしょう。
本記事では、Intel CPUの世代別の性能や見分け方について詳しく解説します。さらに用途別の選び方のポイントも合わせてご紹介します。
Intel CPUの各世代の特徴を理解し、自身に合うパソコンを見つけたいとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
Intel（インテル）CPUの世代とは
まずCPUについて説明しましょう。CPUとはパソコンへの命令を実行に移すための処理を行う装置です。処理速度が速く、同時に処理できる命令数が多いほど高性能といえます。世代が進むにつれて、これらの性能も向上するのが一般的です。
Intel CPUでは、インテル Core プロセッサー・ファミリーが広く知られており、通称Core iシリーズとして第14世代まで発売されています。
Core iシリーズはi3、i5、i7、i9の4種類で、例えば同じi5シリーズでも第7世代より第10世代の方が高性能なのが一般的です。
シリーズと世代の違いを押さえておくと理解に役立ちます。どちらもIntel CPUの分類ですが、シリーズは性能や価格帯の違いを、世代は設計（アーキテクチャ）の新しさを示しています。
現在はAI推論などに対応するさらに高度な性能を備えたCore Ultraシリーズが発表され、世代もリセットされています。
Intel（インテル）CPUの世代別性能差比較
Intel CPUは世代が進むたびに製造プロセスや設計、処理性能や電力効率などさまざまな面が刷新されてきました。
各世代の特徴的な性能や仕様を把握することで、用途に適したパソコンを見極める一助となるでしょう。
この章ではIntel CPUの世代別性能を比較するうえでポイントとなる項目について解説します。
プロセス
プロセスとは半導体の配線回路の線幅を指し、nm（ナノメートル）単位で表されます。微細なプロセスは半導体の密度が高まるため、同じ消費電力でより多くの演算処理が可能です。
第1世代は45nm・32nmでしたが、第5世代以降は14nmまで微細化が進み、消費電力を抑えながら処理性能が向上しています。
また、処理速度の直接的な指標であるクロック周波数も大切なポイントです。クロック周波数はCPUが1秒間に動作できる回数を示し、クロック周波数が高いほど処理能力が高くなります。
コア数
コア数とは命令の処理を行うコアの数のことです。複数のコアを内蔵するCPUは、複数の命令を同時に処理できます
コア数が多いほど同時処理能力が高くなり、処理速度の向上につながります。
第12世代ではパフォーマンス・コア（Pコア ）とエフィシェント・コア（Eコア）を併せ持つハイブリッド設計が登場し、処理内容に応じた動作を自動制御できるようになりました。
Pコアはゲームや動画編集など高い処理能力を要する高性能コアで、EコアとはCPU内の消費電力を抑える高効率コアです。
スレッド数
スレッドは同時に処理できる作業単位です。コア数と似ていますが、スレッド数は1つのコアが同時に処理できる作業数を表します。
処理負担の少ない命令であれば、コアに余裕ができ、その分を使って同時に処理する作業を増やせる仕組みです。
コアとスレッド数はペアで表記されるケースが多く、第8世代のCore i7-8700Kは6コア12スレッド、第10世代のCore i9-10900Kは10コア20スレッドと世代が上がるごとに増加し性能の向上につながっています。
キャッシュ
キャッシュとは一時的にデータを保管できるメモリの一種です。頻用するデータをすぐそばに置いて使用するイメージで、高速なアクセスが可能です。
世代別では第8世代のCore i7-8565Uで8MB、第14世代のCore i7-14800Hで24MBとやはり増加しています。
メモリ
メモリとは処理を行う作業スペースで、規格が大きいほど複数のアプリケーションやブラウザのタブを開いても動作が重くなりにくいのが特徴です。
メモリ規格を示すDDRは、第1〜第3世代ではDDR3、第6世代からはDDR4、そして第14世代やCore UltraシリーズではDDR5が採用されています。
第4世代では、低電力かつ高速な転送を可能にするLPDDR規格が採用されており、電力効率の追求もIntel CPUの注目すべき特徴の一つです。
消費電力
パソコンの普及に伴い消費電力の増大も気になるところです。
Intel CPUは世代を重ねるにつれ消費電力が改善されています。なかでも第12世代以降に導入されたPコアとEコアによるハイブリッド構成は画期的といえるでしょう。2つのコアを組み合わせることで、アイドル時の電力消費を抑えつつ、重いタスクには必要な電力を供給できるため、高い効率が実現します。
プロセスやメモリなどの面でも世代が変わるたびに低電力で高いパフォーマンスが実現されています。
Intel（インテル）CPUの世代の見分け方
第1世代から第14世代のCore iシリーズに加え、より高度なCore Ultraシリーズと多彩な種類が揃うIntel CPUですが、見分け方が少し難しいのが実情です。
インターネットでCPU名を確認しても数字とローマ字が並んでいるだけで、シリーズや世代の判別がつかずに困った経験を持つ方もいるでしょう。
新しい世代では名称体系が見直され、第14世代インテル Core プロセッサー・ファミリー以降の製品ではiの表記が消えてより簡潔な表記に変更されました。
世代やシリーズを判別できればパソコン選びがスムーズに進められます。この章ではIntel CPUの世代やシリーズの見分け方について詳しく紹介します。
プロセッサー・ナンバーで判別する
プロセッサー・ナンバーとは、CPUのシリーズやグレードを表す型番の一部です。Intel Core i7-12700Kという型番を例に挙げて説明しましょう。
左側のCore i7はシリーズを表し、ハイフンの右側にあるプロセッサー・ナンバーの最初の2桁が世代、次の3桁が性能ランクを示します。
ここでは第12世代のCore iシリーズで、性能ランクが700の製品と読み取れます。最後のアルファベットについては後述します。
末尾のアルファベットで判別する
末尾はサフィックスと呼ばれ、CPUの特性を示すアルファベットです。以下に主なサフィックスと特性を挙げます。
- K：オーバークロック対応モデル
- F：内臓グラフィックス非搭載モデル
- KF：オーバークロック対応かつ内臓グラフィックス非搭載モデル
- T：省電力モデル
- H：ノートパソコン向け高性能モデル
- U：ノートパソコン向け省電力モデル
- P：ノートパソコン向け薄型軽量・高性能モデル
オーバークロックとはCPUのクロック周波数を本来以上に引き上げる機能です。処理能力が向上する分、消費電力がかさみます。
内蔵グラフィックスとはCPU内に画像や映像を処理する機能が組み込まれたものです。通常、グラフィックス処理にはGPUと呼ばれる専用の処理装置が必要です。
内蔵グラフィックスが搭載されているCPUでは簡単な画像や映像を処理できるため、GPUがなくても軽いゲームや動画再生が可能になります。
Fタイプは内蔵グラフィックスを搭載していないため、価格が抑えられる傾向にあります。
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搭載されているCPUの確認方法
Intel CPUの見分け方は理解できても、パソコンに搭載されているCPUの確認方法がわからなければ知識を活用できません。
CPUを確認するにはシステム情報で確認する方法とタスクマネージャーで確認する方法の2つがあります。それぞれの方法について説明しましょう。
システム情報で確認する方法
タスクバーのスタートボタンから設定を選ぶと、画面の左側にメニューが並びます。一番上のシステムを選択し、右に並んだリストからバージョン情報をクリックするとストレージ・グラフィックスカード・実装RAM・プロセッサの情報が表示されます。プロセッサがCPU名です。
タスクマネージャーで確認する方法
タスクバーの空欄を右クリックし、メニューからタスクマネージャーを選択します。表示された左側のリストからパフォーマンスをクリックすると、使用率や速度と併せてCPUの確認が可能です。
自分に合うIntel（インテル）CPUの世代の選び方
世代を重ねるごとに機能が進化しているIntel CPUは、用途に合わせて選ぶことで、より満足度の高いパフォーマンスを得られます。
家庭でのSNS利用やビジネスでのデータ収集、クリエイターによる高度な動画作成などパソコンを使いたいシーンは多岐に渡ります。
この章では用途に合った世代別Intel CPUの選び方について解説します。
一般的なパソコン利用の場合
家庭での動画視聴やSNS、Officeソフトの利用であれば、第10〜12世代がおすすめです。
特にCore i5以上のモデルは、性能と価格のバランスが良く、快適に作業できます。
ビジネス用の場合
一般的な事務作業であれば第10〜12世代で十分ですが、Web会議や軽い分析作業がある場合は、PコアとEコアのハイブリッド構成を持つ第12世代以上が安定性を保てます。
セキュリティ強化や長期保証など、ビジネスニーズの多様化に対応したい場合は、第13〜14世代を選ぶのがおすすめです。
動画編集用の場合
負荷の高い動画編集やクリエイティブ作業には、PコアとEコアのハイブリッド構成により効率的な電力制御が可能な第12世代がおすすめです。
AI機能が強化された第14世代やCore Ultraシリーズは、より高速な編集が可能で快適に作業できますが、コストは高くなります。
ゲーム用の場合
CPUの性能はゲームを快適に楽しむうえで欠かせない要素です。コストパフォーマンスを重視するなら、性能と価格のバランスに優れた第12世代のCore i5やi7シリーズがおすすめです。
新しいゲームを本格的に楽しみたい方には、安定性やセキュリティが強化されている第13世代以降のモデルが適しているでしょう。4Kゲーミングには第14世代がおすすめです。
Intel（インテル）CPUの購入方法
Intel CPUの購入方法は、主に完成品のパソコンを購入する方法とCPU単体を購入して自作のパソコンを組み立てる方法があります。
パソコンを自作するには専門知識や技術が必要なため、完成品として購入するのが一般的です。
購入経路としては、家電量販店での直接購入やネット直販での購入が主流です。
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Intel（インテル）CPUの世代を比較して適切なパソコンを選ぼう
Intel CPUは世代を重ねるごとに性能や電力効率も進化を遂げています。世代やシリーズごとの特徴を理解し、見分け方や確認方法を把握すれば、目的に合ったパソコンをスムーズに見つけられるでしょう
失敗しないパソコン選びをご希望なら、ブロードリンクの中古パソコン直販がおすすめです。
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