SSDとは？

SSDとはソリッドステートドライブの略です。HDD（ハードディスク）と同様の記憶装置ですが、両者の構造は大きく異なります。

HDDは回転する円盤に磁気でデータを書き込み、それを磁気ヘッドで読みこむという物理的な仕組みのものです。しかしSSDはUSBメモリーのように、内蔵のメモリーチップに電気的にデータを記録します。

そのためSSDはHDDに比べ衝撃に強く読み書き速度がかなり速いという利点があり、現在主流になりつつある記憶装置です。また、SSDはHDDと違い作動時に音や熱を発しません。

SSDとHDDの違い

SSDとHDDは基本的な構造が違うため、異なる特徴を持ちます。その違いを5つの点から比較してみましょう。

仕組みの違い

先述したように、SSDとHDDは物理的な動きを伴うかそうでないかという違いがあります。

HDDの内部にはプラッタと呼ばれる円盤部分が複数あり、そのプラッタを回転させながら両面かあるいは片面に物理的にデータを書き込みます。読み書きに使用するのはHDDに内蔵されるヘッドと呼ばれる小さな部品です。

HDDはプラッタを回転させるためのモーターなどの駆動部品を伴うことから、作動時に音や熱が発生するのです。

一方SSDは内部のフラッシュメモリに電気的にデータを保存しコントローラーという部品を通じてデータの読み書きをします。

SSDには物理的な駆動部品がないため、作動時の音や熱がありません。また物理的にデータを探す必要がないためHDDに比べ読み書き速度も早く、衝撃にも強いという特徴があります。

速度の違い

読み書き速度はSSDの方がHDDよりも数段早くなっています。

これはHDDは物理的にデータを読み書きするためヘッドが移動するいわゆるシークタイムが存在するのに対し、SSDには物理的な遅延時間が存在せず即時にデータの読み書きができるためです。

キャッシュメモリ（DRAM）と呼ばれるデータの管理情報の保管やデータキャッシュを行う部品を搭載したSSDではさらに速度が速くなります。

動作速度の速いSSDではパソコンの起動が速く、重たいアプリやソフトの立ち上げや動作もスムーズなため、快適な使用感を得られます。

容量の違い

容量面でより優れているのは、現時点ではSSDよりもHDDです。

複数のプラッタを内蔵するHDDは大容量のデータを扱うのに適しており、容量も大きいものが主流です。

それに対してSSDは一般的に容量が少なく、また現在は容量あたりのコストもHDDに比較すると大変高くなります。

数TBを超えるような大容量のデータを扱う場合は、HDDを活用するのが現実的といえます。

重量の違い

円盤の回転のための駆動部分や円盤そのものを持たないSSDは、HDDに比べて小型で軽量です。

HDDの内部には円盤が通常複数枚入っているため、重量も大きくなっています。

SSDはその軽量小型さのため、スティック型など自由度の高いデザインが可能で、軽さや形状を活かした快適なモバイルユースが可能です。

またSSDは衝撃に強い点でも、持ち運びや屋外での使用に適しています。

価格の違い

容量あたりのコストではHDDの方がかなり低くなります。現在SSDではTB単位の製品はあまり見当たらず、あったとしてもかなり高額です。

しかしHDDには8TBを超える大容量の製品も存在し、おおむね2万円ほどで購入できます。

SSDのメリット

SSDが記憶装置として主流になりつつある背景には、SSDのいくつものメリットが存在します。HDDに比べどのようなメリットがあるのか見てみましょう。

動作が速い

フラッシュメモリを使用しているSSDはHDDと違い物理的にデータの保管場所を探してアクセスする必要がありません。そのためHDDに比べ動作が高速です。

動作が速いSSDは起動ドライブへの使用に適しており、またデータの大きなゲームもSSD使用ならストレスなく楽しめます。

故障のリスクが少ない

磁気ヘッドを用い駆動部品も備えたHDDが衝撃に弱く故障のリスクを持つのに対し、それらの部品のないSSDは故障リスクが少なくなっています。

落下などすれば壊れる可能性はありますが、HDDに比べれば衝撃への耐久性はかなり高いものです。そのため持ち歩くノートパソコンへの使用にも適した装置だといえます。

動作音が小さい

HDDでは磁気ディスクを回転させるため、駆動の際に動作音がしたり熱が発生したりします。この音や振動が気になる方は少なくありません。

また、オフィスや作業場以外の場所、特に静かな環境でのHDDの動作音は悩みの種でもあります。

しかし磁気ディスクを使用せず駆動装置ももたないSSDは大きな動作音や熱、振動を伴いません。

静音性に優れたSSDはより快適に使用でき、モバイル環境での使用にもより適しています。また、消費電力量もHDDに比べ小さくてすみます。

軽量でサイズが小さい

HDDのように磁気ディスクや駆動装置を伴わないSSDはHDDに比べて軽量小型化が可能です。しかも衝撃に強いため、持ち運びに大変便利な装置です。

形状の自由度も高く、現在ポータブルSSDとしてスティック型やケーブル型などの商品が展開されています。

中古パソコンはSSD搭載がおすすめ

中古パソコンは低価格で購入できる反面、新品のパソコンに比べ装置が古いこともあり動作が遅いというイメージがありました。

しかしSSDの技術の進歩と価格の低下により、SSD搭載の中古パソコンであれば、中古であっても新品と遜色のないパフォーマンスのマシンを安価に手に入れることが可能です。

SSD搭載のマシンは起動やアプリの立ち上げ・動作が早く、中古パソコンでもストレスを感じる場面が少ないものです。

また、物理的な動作を伴うHDDよりも寿命が長く、軽量で省電力であるため従来のHDD搭載の中古マシンにくらべ快適な使用感が得られます。

これらのことから現在中古パソコン購入者の間では、SSD搭載マシンの注目度と人気が高まっています。

SSD搭載の中古パソコンの選び方

安価に手に入れられかつ快適性や安全性にすぐれるSSD搭載の中古パソコンを購入する際には、どのような点に注意すればよいでしょうか。以下でそのポイントを解説します。

使用目的に合ったタイプを選ぶ

パソコン購入時には使用目的や用途を明らかにして、それに合ったタイプのものを選ぶことが重要です。

例えば社内で使うのか持ち運び用にするのかでも選ぶタイプは異なります。社内で使用するのならハイスペックなデスクトップパソコンが適していますし、モバイルユースならノートパソコンがよいでしょう。

小型で軽量かつ衝撃にも強いSSDは特にモバイル向けマシンに適しています。

使用目的に合ったスペックのものを選ぶ

中古パソコンの購入の際には、重たいソフトを使用するのか、軽めのソフトを使用するのかなど、求めるパフォーマンスに合わせてパソコンを選ぶことも重要です。

SSD搭載のパソコンはHDD搭載のものに比べ処理速度が速く、本体起動やアプリの立ち上げも高速です。また、容量の大きなゲームソフトの読み書きでも、タイムラグを感じずに使用できます。

一方SSDは記憶媒体としての容量と容量あたりのコストパフォーマンスはHDDにはおよびません。SSDにはまだ大容量の商品は少なく、また1TBなど容量の大きなものではかなり高額になってしまいます。

予算を考慮して選ぶ

中古パソコン購入時には予算と価格をよく比較することも重要です。

低価格のみに注目すると、容量が極端に少ないSSDや旧型SSDが搭載されているものを購入してしまうこともあり、結局後から増設や換装が必要になって新たな出費を生む場合もみられます。

日々技術が進歩しているパソコン市場では、中古パソコンの状態によっては、それより結果的に安くつく新品のパソコンが購入できる場合もあります。

中古パソコンを買う場合は、予算と求める性能のバランスをよく検討しておきましょう。

保証やサポートも確認してから選ぶ

中古パソコンを購入する際の不安の1つがちゃんと動作するかどうかです。

中古パソコンを買う場合はクリーニングや動作確認が済んでいる商品かどうかを確認しましょう。購入後の保証やサポート体制が整っている業者を選ぶのも重要です。

SSD搭載の中古パソコンはどこで購入できる？

SSD搭載の中古パソコンは、中古パソコン専門店・家電量販店・リサイクルショップなどで購入することができます。

あるいはネットオークションやフリーマーケットを利用したり知人から譲り受けたりする場合もあるでしょう。

このなかで特におすすめなのは中古パソコン専門店からの購入です。専門店は在庫の数が圧倒的に多く、豊富な機種や在庫の中から商品を選ぶことができます。

専門店でないリサイクルショップなどではメンテナンスや安全性が十分担保されませんし、ネットオークションでは不適切な価格やジャンク品の混入が心配です。

また、製品保証やアフターフォローなども期待できないケースがしばしばです。

専門店では仕入れたパソコンのメンテナンスも行き届いており、データ消去やクリーニング、動作確認ができている信頼性の高いマシンを購入可能です。

さらにオークションなどに比べて、裏付けのある適正価格で販売されている点も安心感があります。

大量仕入れをしている業者では、相場よりはるかに安い価格でハイスペックなパソコンを購入することができます。

SSD搭載の中古パソコンが欲しいなら

SSD搭載の中古パソコンは、安心感を持ってお得な価格で購入できる中古パソコン専門店で買うのがおすすめです。

専門知識のある中古パソコン専門店では、中古品として仕入れたパソコンに適切なメンテナンスが可能です。

また、専門店は独自の仕入れルートから大量のパソコンを入荷するため、多くの在庫の中から求める状態やスペック、価格帯のものを選ぶことができ、店舗に来店すればご自身で商品を確認して選ぶことも可能です。