中古パソコンはおすすめしないといわれる理由

「中古パソコンはおすすめしない」という意見には、一定の根拠があります。しかし、そのリスクを具体的に把握しておけば、適切な対策を取ることができます。

急に故障するリスクがある

中古パソコンは、新品とは異なり、すでに一度使用された履歴があります。

そのため特にハードディスクなどの消耗部品は劣化が進んでおり、新品よりも故障するリスクが高く、寿命が短いことは事実です。

OSが古くアップデートできないケースがある

安価な中古パソコンのなかには、搭載されているOS（オペレーティングシステム）が古く、新規のセキュリティアップデートやサポートが受けられないモデルもあります。

サポートの切れたOSを使用し続けることは、情報セキュリティ上の大きなリスクです。

付属品が付いていないケースがある

新品であれば通常同梱されている、電源アダプターやリカバリーメディアなどが、中古パソコンでは付属していない場合があります。

また、付属品が純正品でないケースもあり、後から別途購入する必要が出てくることがあります。

傷や汚れがある

中古パソコンは使用されていたものですから、外装に目立つ傷やへこみ、キーボードのテカリや画面の小さなドット抜けなどがある場合も珍しくありません。

外観の美しさを重視する方にとっては、これが大きなデメリットです。

メーカーの保証が受けられないことがある

多くのメーカーは、中古販売されたパソコンに対し、新品購入時のような長期のメーカー保証を提供していません。

そのため、万が一故障した際に、購入後のメーカーサポートが受けられない不安が残ります。その結果、販売店独自の保証やサポート体制が重要になります。

中古パソコンをおすすめしない方

価格の低さなどを理由に、中古パソコンの需要は高まっていますが、すべての方に適しているわけではありません。

以下の特徴に当てはまる方は、中古パソコン選びで失敗したり、後悔したりするリスクが高いでしょう。

パソコン初心者の方

スペックやOSの違いなど、パソコンの基本的な知識に自信のない初心者の方は、中古パソコンには不向きかもしれません。

トラブルが発生した際に自身で対処することが難く、不安を感じやすいためです。

初期設定やトラブル対応にサポートが必要な方は、新品の充実したサポート体制の方が適している場合があります。

傷や汚れが気になってしまう方

中古パソコンには使用感や目立たない傷、汚れやテカリなどが避けられないため、ある程度は許容しなければなりません。

完璧な状態を求め、外観のわずかな問題点が気になる方は、中古パソコンの購入は避けた方がよいでしょう。

性能を重視する方

パソコンに常に先端の機能を求め、高い処理速度を必要とする方は、基本的に新品モデルを選ぶべきです。

高解像度動画のリアルタイム編集などの専門的なクリエイティブ作業や、新しい3Dゲームを行うには、中古では性能面で不十分だと考えられます。

このように中古パソコンには、用途や求めるクオリティによって、いくつかのマイナス要素があります。

ここで大切になるのが、そのデメリットを理解したうえで、自身に適したパソコンを選ぶことです。

しかし、パソコン初心者やスペックに詳しくない方にとって、自身に適しているかを判断するのはとても難しい課題です。

中古パソコンのメリット

デメリットに目を奪われがちですが、中古パソコンには価格の面以外にも、新品にはない合理的で魅力的なメリットがいろいろあります。

中古だからこそ得られる価値を理解すれば、中古パソコンの購入は妥協ではなく、適切な選択だとわかるでしょう。

新品よりも安い価格で購入できる

中古パソコンの大きなメリットは、何といっても価格の安さです。新品と比較して半額以下や、それよりもさらに安い場合もあります。

この価格差は、予算が限られている学生や、複数のパソコンを一括導入したい法人にとって大変大きなメリットです。

高スペックのパソコンに手が届きやすくなる

新品では予算オーバーで諦めていた高機能モデルが、中古市場では大幅に安い価格で出回ることも珍しくありません。

新品の普及モデルと同じ予算で、より高性能で耐久性の高い上位モデルを手に入れられるため、結果的にコストパフォーマンスがとても高くなります。

旧モデルが選べる

あえて旧モデルを選ぶべきケースがあります。新しいモデルでは廃止されてしまった使い慣れたポート（接続端子）や、特定のソフトウェアとの互換性があるバージョンを求める場合です。

その際は、現行モデルにない選択肢が豊富に用意されている中古市場を利用する必要があります。

余計なソフトが入っていない

新品のパソコンには、メーカーや販売店が提供するソフトウェアが、あらかじめインストールされている場合がほとんどです。

これは起動速度を遅くする原因にもなり、そのソフトが不要なユーザーにとっては、デメリットといえます。

その点中古パソコンは、OSが再インストールされていることが多く、余計なソフトがないクリーンな状態で使い始められることがメリットです。

環境に優しい

中古パソコンの利用は、資源のリサイクルにつながります。SDGsやサステナビリティが重視される現代では、廃棄物の削減や適正な再利用が求められています。

社会全体を考えた場合、環境貢献の側面からも中古パソコンは価値のある選択肢です。

中古パソコンがおすすめな方

中古パソコンのメリットを踏まえ、特にどのような利用シーンやユーザーに中古パソコンが適しているかを具体的に解説します。

• 費用を抑えたい方（学生・新社会人・サブ機購入時）
• 特定の用途で高性能が必要だが予算が限られている方
• パソコンに慣れており自身でトラブルに対処できる方
• ビジネス利用で耐久性を求める法人担当者

高性能は求めず、基本的なインターネット閲覧やレポート作成、動画視聴ができれば十分な方に中古パソコンは適しています。

また、高い処理能力が求められる作業（動画編集・プログラミングなど）をする方でも、予算がない場合は2〜3世代前の中古ハイスペックモデルが有効です。

パソコンの扱いにある程度慣れていて、基本的なOSの設定や簡単なトラブルシューティングを自身で行える方は、中古の低価格メリットを有効活用できるでしょう。

そして、耐久性を重視する場合も中古パソコンの選択は賢明です。中古市場によくある法人向けモデルのリースアップ品は、一般向けモデルよりも丈夫で安心感があります。

このように、自身の用途やスキルの状態と中古パソコンのメリットを合わせて考え、購入の判断をするべきです。

中古パソコンの失敗しない選び方

中古パソコンのメリットを享受し、デメリットを避けるためには、購入時に以下のチェックポイントを確認することが重要です。

• 用途とスペックを明確にする
• 外観の状態を許容できるか確認する
• OSとアップデートの可否を確認する
• 保証内容と期間を確認する
• 付属品がすべて揃っているか確認する

まず、自身の主な用途を決め、それに見合ったCPU・メモリ・ストレージを選定します。オーバースペックも、スペック不足も失敗の原因となります。

商品ページに記載されている外観ランクや、具体的な傷や汚れの画像を注意深くチェックし、自身が許容できる範囲内かどうかの確認も必要です。

そして、現在サポートされている新しいOSが搭載されているか、あるいはそのOSにアップデート可能かを確認します。これにより、セキュリティリスクを避けられます。

少なくとも1ヶ月以上の初期不良保証が付いているかを確認しましょう。保証期間が長ければ長いほど不安が解消されます。

加えて、電源アダプターが純正品であるか、その他に必要なケーブル類が付属しているかをチェックリストで確認しましょう。

このように、中古パソコン選びに失敗しないためには、スペック・外観・保証の3つのチェックポイントが重要です。

そして、これらのチェックポイントをクリアできる、本当に信頼できる業者を見極めることが高品質な製品選びの成功につながります。

信頼できる中古パソコン専門業者の選び方

中古パソコンの品質は、販売元の整備体制と保証体制によって大きく左右されます。外れ品を避けるために、以下の基準で業者を選びましょう。

• 豊富な販売経験と専門性があるか
• 徹底した品質管理体制があるか
• 充実した保証とサポートがあるか
• 価格の適正と在庫量

まず、中古パソコンを専門的に長年扱っており、良質な仕入れルートを持っていることが重要です。

そして、データ消去や動作確認、クリーニングなどの品質管理が徹底されているかも確認しましょう。

また、初期不良に対する保証期間の長さや、購入後の技術的な質問に対応できるサポート窓口の有無もポイントです。

低価格は中古パソコンの大きなメリットですが、安すぎる場合も注意しなければなりません。その場合、整備が行き届いていない可能性があるからです。

そして、在庫量についても注目してください。豊富な在庫を持つ業者は、特定のモデルやスペックを選びやすいため、希望に合った商品を見つけやすいでしょう。

これらの基準を満たす業者を選ぶことが、中古パソコン購入におけるいちばん重要な失敗回避策となります。

安心感をもって中古パソコンを購入したいなら

これまでの解説で、中古パソコンに対する漠然とした不安は解消され、「信頼できる業者を選べば不安なく購入できる」と確信が持てたのではないでしょうか。