起業時に購入するパソコンのおすすめは？

起業時にどのタイプのパソコンを選べばよいのかが明確でなく、「ノートかデスクトップか」という初期の判断で迷うことは少なくありません。

あなたの起業スタイルや業務形態によって、適切な選択肢は異なります。業務に伴う移動の頻度や、必要な情報処理の程度によって、どちらのタイプが合っているかが見えてきます。

選択を誤らないために、まずはノートパソコンとデスクトップパソコンそれぞれの特徴を整理しましょう。

おすすめノートパソコン

ノートパソコンは、起業時におすすめできる万能な選択肢です。特徴やメリット、どのような起業スタイルに適しているかをまとめました。

• 携帯性：場所を選ばずどこでも作業が可能
• 省スペース：配線が少なくデスク周りの整理が容易
• 電源：内蔵バッテリーにより停電や移動中でも作業が可能

このような特徴から、外出や出張が多い方やWeb会議が中心のコンサルタント、自宅やカフェなど作業場所が変動する方に向いています。

おすすめデスクトップパソコン

デスクトップパソコンは、特定の作業に集中したい場合に強力な味方となります。

• 拡張性：CPU・グラフィックボード・メモリなどのカスタマイズや増設が容易
• 画面：大型の外部モニターの有効利用で作業効率が向上
• コスト：同スペックのノートパソコンよりも価格を抑えて購入できる

高性能な動画編集やプログラミング、デザインなどの高負荷な作業を主とし、作業場所が固定されている方に適しています。

起業時に購入するパソコンに必要なスペック

CPUやメモリといった専門用語に苦手意識があり、どれを選べば仕事に支障がないのか判断できないという方は多いでしょう。

しかし、これらの主要スペックは、あなたが快適に作業できるかどうかを左右します。

特に起業初期はマルチタスクが多いため、動作が遅れるとストレスとなり、業務効率が大きく低下します。

そこで、資料作成・Web会議・メール・クラウド利用など、一般的な起業時の業務を想定した必要なスペックの目安を明確にしていきましょう。

OS

OSはパソコン全体を制御し、アプリケーションソフトを動かすための基本ソフトウェアです。パソコンの使いやすさや、ほかの機器やソフトとの互換性に影響します。

推奨は、Windows 10 Pro または Windows 11 Proです。

これは、ビジネスにおける高い互換性とセキュリティ機能を重視した結果です。Pro版にはリモートデスクトップなど、法人利用に必要な高度な機能が含まれます。

CPU

CPUはパソコンの頭脳にあたり、すべての計算処理やデータ処理を担います。この性能がパソコン全体の処理速度を決定する重要な要素です。

推奨は、Intel Core i5（第8世代以降）または AMD Ryzen 5以上です。

Core i3やそれ以前の世代では、Web会議とOfficeソフトの同時使用で動作が遅延するリスクがあります。i5以上であれば、複数の作業を同時に行っても安定して動作します。

メモリ

メモリはパソコンが作業をするためのスペースです。容量が大きいほど、複数のアプリケーションや大量のデータを同時に開いても処理が滞りにくくなります。

少なくとも8GB、可能であれは16GB以上を推奨します。

8GBは今のビジネスPCの基準スペックです。しかし、ブラウザ・ExcelやPowerPoint・Web会議ツールなどを同時に起動することが多い業務では、16GB以上が望ましいでしょう。

ストレージ

ストレージは、OSやアプリケーション、作成したデータを保存しておく場所です。データの読み書き速度は、パソコンの起動時間やファイルの読み込み速度に大きく影響します。

推奨はSSD 256GB以上です。HDD（ハードディスク）は速度の観点から避けるべきです。

SSD（ソリッドステートドライブ）はHDDに比べてデータの読み書き速度が圧倒的に速く、起動時間やファイルを開く速度が改善され、日々の作業効率を大幅に向上させます。

ディスプレイ

ディスプレイは、情報を表示する画面です。解像度（表示される情報量）が高ければ、一度に多くの情報を確認でき、作業効率が向上します。

推奨は、Full HD（1920×1080）です。

この解像度であれば、ExcelのセルやPowerPointのスライドも見やすく、十分な作業領域が確保できるため、生産性の向上につながります。

起業時に購入するパソコンの選び方

起業時に適したパソコンのスペックを理解しても、自身の業務に合うパソコンを決める際には、選択肢が多くて混乱してしまうかもしれません。

価格やスペックだけでなく、あなたの働き方やモチベーションに合っているかという視点を持つことが、後悔しない選び方につながります。

以下の3つの観点から、自身の起業スタイルと照らし合わせて、優先順位を整理していきましょう。

これにより、デザインや価格に目が行きがちだった状態から脱却し、本当に必要な観点が明確になります。

業務内容に合った機能のものを選ぶ

クリエイティブ系（デザイン・動画編集）では、外部GPU（NVIDIA GeForceなど）搭載モデルや、色再現性の高いディスプレイが必要です。

プログラミング系は、16GB以上のメモリと、長時間のコード入力に耐えられる打鍵感のよいキーボードが必須です。

データ分析系の場合は、Core i7など、処理速度の高いCPUを優先して作業効率を担保しましょう。

持ち運んで使用するなら重量も考慮して選ぶ

移動が多いコンサルタントや営業職の場合、パソコンの重さは毎日積み重なると負担になります。

重さの目安は、ノートパソコンであれば1.5kg以下が理想的です。特に頻繁に持ち運ぶなら1.3kg以下の軽量モデルを選びましょう。

また、軽量性と引き換えに耐久性が犠牲になっていないか、素材や耐久基準（MIL規格など）もチェックすべきポイントです。

中古市場に多い法人モデルは、耐久性に優れている傾向があります。

モチベーションがアップするデザインのものを選ぶ

パソコンは業務のパートナーですから、気に入ったデザインや色であれば、仕事へのモチベーション維持にもつながります。自分が毎日開きたくなるデザインを選ぶことも大切です。

中古パソコンでも、外観ランクをチェックすれば、状態のよいスタイリッシュなモデルを見つけられます。

起業時に購入するパソコンのチェックポイント

パソコン選びの基準が明確になったら、次は見落としがちな周辺機能に目を向けましょう。

Web会議が中心の現代ビジネスにおいて、これらの機能は円滑なコミュニケーションと拡張性を保証し、予期せぬトラブルや時間のロスを防ぎます。

スペックを満たしているだけでなく、場所や時間を選ばず、快適に仕事ができる環境が整っているかを確認しましょう。

Webカメラ

Webカメラは、クライアントとのオンライン商談や会議には必須です。外付けカメラの準備が不要な内蔵カメラ搭載モデルを選びましょう。

画質は少なくともHD（720p）、可能であればFull HD（1080p）のモデルを選べば、よりクリアな映像で好印象を与えられます。

マイク

マイクはWeb会議時の音声品質に直結します。ノイズキャンセリング機能付きの内蔵マイクを搭載しているかを確認しましょう。

内蔵マイクの性能が低い場合は、別途USB接続のマイクやヘッドセットの購入が必要です。

入出力端子

入出力端子の種類は、外部モニターや周辺機器との接続性、クライアントとのデータ共有のしやすさを左右します。

外部モニター接続用のHDMIポートや、USBメモリ接続用のUSB Type-Aポート、汎用性の高いUSB Type-Cポートが揃っているかを確認しましょう。

アダプターの持ち運びは手間になるため、本体に多様なポートがあるモデルがおすすめです。

起業時のパソコン購入費用を抑えるには？

起業時は資金が限られているため、できるだけ費用を抑えたいと考えるのは当然です。

しかし、安さだけを追求してスペック不足のパソコンを選んでしまうと、後の業務効率低下や買い替えコストで結局高くついてしまいます。

安く買うことと、必要な品質を確保することを両立するための現実的な選択肢として、中古パソコンの活用を検討しましょう。

業務に必要なスペックを適切に選べば、費用を抑えつつ初期のビジネスの有効な戦力を手に入れることができます。

中古パソコンは、新品よりも安価に、高性能モデル（Core i7やメモリ16GBなど）を手に入れる効果的な方法です。初期費用を抑えつつ、業務に耐えうる性能を確保できます。

不必要なオーバースペックな機能は選ばず、業務に必須のスペックに集中して投資することで、トータルコストを抑えられるでしょう。

また、Officeソフトのプリインストールモデルにするか、別途サブスクリプションサービス（Microsoft 365など）を利用するかで費用が変わります。

初期費用を抑えたいなら、Officeなしモデルを選び、サブスクリプションを利用するのも手段のひとつです。

起業時に購入するパソコンは中古も選択肢に入れる

中古パソコンに対して「安いが品質が不安」や「壊れやすいのでは」など、漠然としたネガティブなイメージを持っている方もいるかもしれません。

しかし信頼できる販売元を選べば、中古は起業の戦力として十分に活用できる、とても賢い選択です。

新品であれば予算オーバーとなる高性能モデルでも、中古であれば大幅に安価に手に入ります。初期費用を抑えつつ、業務の処理速度を妥協せずに済むのが大きなメリットです。

また、信頼できる販売元は単に安く売るだけでなく、全台のデータ消去・動作確認・クリーニングを徹底しています。

これにより、故障やセキュリティリスクなどの不安要素が大幅に解消されるはずです。

中古パソコンを賢く選択することで、初期の貴重な資金を、マーケティングや事業開発といった売上に直結する分野により多く投資することが可能になります。

起業時におすすめのパソコンを安く購入したいなら

この記事を読んで、中古パソコンの価値を理解しつつも、信頼できる業者を見極められず判断に迷っている状態ではないでしょうか。

起業時のパソコン選びは、その後のビジネスの成長スピードを左右する重要な決断です。