Intel CPUの世代による性能差は?比較ポイントや見分け方、選び方を解説
パソコンを選ぶとき、Intel CPUの世代という言葉を目にする機会は多いでしょう。しかし世代の違いが性能にどう影響するのか、正確に理解している人は少ないのが現状です。
価格だけを基準にパソコンを比較すると、用途に合わない製品を選んでしまう可能性があります。CPUの世代は処理能力や省電力性を左右する重要な指標であり、コア数やクロック周波数なども性能を判断する材料です。
本記事ではIntel CPUの世代ごとの性能差や比較ポイント、型番から世代を見分ける方法、用途別の選び方までを詳しく解説します。読み終えれば、自信を持ってパソコンを選べるようになるでしょう。
Intel CPUの世代とは
Intel CPUの世代とは、プロセッサーの設計思想や製造技術の進化段階を示す指標のことです。新しい世代が登場するたびにアーキテクチャが刷新され、処理性能や省電力性が向上していきます。
IntelのCPUにはCore i3からCore i9までのシリーズが存在し、数字が大きいほど高性能な製品です。ただしシリーズだけで性能は判断できません。世代が異なれば同じCore i5でも処理能力に大きな差が生じます。
特に第12世代以降は高性能コアと高効率コアを組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用しました。世代はPC選びの重要な判断基準となるでしょう。
Intel CPUの世代による性能差の比較ポイント
CPUの性能を比較する際には、いくつかの重要な指標を理解しておく必要があります。スペック表に記載された数値の意味が分かれば、世代間の性能差を自分で判断できるようになるでしょう。
数値が大きいほど良いと漠然と理解するだけでは、自分に必要な性能を見極めることは困難です。ここではクロック周波数・コア数とスレッド数・キャッシュ・TDPの4つの比較ポイントを順番に解説していきましょう。
クロック周波数
クロック周波数とはCPUの動作速度を示す数値であり、単位はGHz(ギガヘルツ)で表記されます。この数値が高いほど1秒間に処理できる命令の回数が増え、高速な動作が期待できるでしょう。
スペック表にはベースクロックとターボブースト時の周波数が記載されていることが多いです。ターボブーストは負荷に応じて自動的に周波数を引き上げる機能であり、高負荷な処理を行う際には重要な指標となります。
ただしクロック周波数だけで性能を比較することには限界があるでしょう。世代が異なるとCPUの内部設計も変わるため、同じ周波数でも処理効率に差が生じます。
周波数は同一世代内での比較に活用し、世代をまたいだ比較では他の指標も含めて総合的に判断することが大切です。
コア数とスレッド数
コア数はCPU内部に存在する処理ユニットの数を表し、スレッド数は同時に処理できるタスクの数を示しています。コア数が多いほど複数の作業を並行して実行できるため、マルチタスク性能が向上します。
同時マルチスレッディング技術により、1コアで2スレッドを同時処理できるようになりました。4コア8スレッドのCPUであれば、4つの物理コアで8つのタスクを同時に処理することが可能です。
第12世代以降のIntel CPUでは、Performance-core(Pコア)とEfficient-core(Eコア)を組み合わせた設計が採用されています。
このハイブリッド構成によって性能と省電力性を両立させることに成功しました。
キャッシュ
キャッシュとはCPU内部に搭載された高速なメモリのことであり、頻繁に使用するデータを一時的に保存する役割を担う存在です。メインメモリよりも格段に高速なアクセスが可能なため、キャッシュ容量が大きいほど処理効率の向上につながります。
キャッシュにはL1・L2・L3の3つの階層が存在し、L3キャッシュは全コアで共有される大容量の領域です。世代が上がるごとにL3キャッシュの容量は増加傾向にあります。
第8世代Core i7のL3キャッシュは12MBでしたが、第14世代Core i7では33MBまで拡大しました。キャッシュ容量の増加は体感速度の向上に直結するため、性能比較の際には見逃せない指標といえるでしょう。
消費電力や熱設計電力(TDP)
TDPとはThermal Design Powerの略称であり、CPUが発生する熱量の目安を示す数値です。単位はW(ワット)で表記され、TDPが高いCPUほど発熱が大きく、十分な冷却対策が必要となります。
デスクトップ向けの高性能CPUではTDPが125W前後となるケースが多いでしょう。一方でノートパソコン向けの省電力モデルでは15Wから45W程度に抑えられています。消費電力は電気代にも影響するため、長時間使用する環境では重要な検討材料です。
ただしTDPは高負荷時の目安であり、実際の消費電力は使用状況によって変動します。省電力性を重視するなら、Eコアを搭載した第12世代以降のCPUを検討してみてください。
Intel CPUの世代の見分け方
Intel CPUの型番には世代を示す番号が含まれており、ルールを理解すれば一目で世代を判別できます。
Core i7-12700Kを例にすると、型番から読み取れる情報は以下のとおりです。
- i7がシリーズ名を表す
- ハイフン後の12が第12世代を示す
- 末尾のKはオーバークロック対応を意味するサフィックス
数字が4桁なら先頭1桁、5桁なら先頭2桁が世代番号となるため、型番を見れば世代を判別できます。
中古パソコン購入時にはこの型番チェックが役立つでしょう。Core i7搭載とだけ書かれていても、世代が古ければ現行のCore i5に劣る場合があるからです。
私たちブロードリンクの中古パソコン直販では、型番や世代が分かりやすく表示された商品ページをご用意しています。
中古パソコンの問屋として小売店やECショップに大量卸売を行っているため、一般小売店では実現できない価格でのご提供が可能です。企業からのリース落ち製品などコンディションの整ったモデルも多数入荷しており、世代を確認しながらお選びいただけます。
Intel CPU世代別のWindows11対応状況
Windows 11には明確なハードウェア要件が定められており、第8世代以降のIntel Core iシリーズが公式サポート対象となっています。第7世代以前のCPUは原則としてサポート対象外です。
システム要件では1GHz以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサーに加え、TPM 2.0への対応とセキュアブート機能が必須となります。中古パソコンを購入する際には世代の確認が欠かせません。
Windows 11に対応していても、世代が古いと一部機能が制限される場合があります。長期的な使用を見据えるなら、第12世代以降のCPUを選択することで将来の機能拡張にも対応できるでしょう。
【用途別】おすすめのIntel CPU
パソコンの使用目的によって必要なCPU性能は大きく異なります。過剰なスペックを選べば無駄なコストが発生し、性能不足では快適に作業できません。価格が高ければ良いと考えるだけでは、本当に必要な性能を見極めることは難しいでしょう。
用途に合った適切なCPUを選ぶことが満足度の高いパソコン選びにつながります。ここでは4つの代表的な用途別におすすめのCPUを紹介していきましょう。
一般的な利用
Webブラウジングやメールの送受信、動画視聴といった一般的な用途であれば、高性能なCPUは必要ありません。第11世代以降のCore i3やCore i5シリーズで十分快適に使用できます。
第12世代Core i3-12100や第13世代Core i5-13400でも日常的なパソコン作業には十分な性能を発揮するでしょう。Microsoft Officeを使った文書作成や表計算程度であれば、4コア程度のCPUで問題なく動作します。
コストパフォーマンスを重視して選ぶのが賢明です。8GB以上のメモリとSSDを組み合わせることで、エントリークラスのCPUでも快適な操作感を得られます。
ビジネス用
ビジネス用途ではマルチタスク性能と安定性が重要になります。複数のアプリケーションを同時に起動したり、Web会議をしながら資料を作成したりする場面が多いからです。第12世代以降のCore i5シリーズが適しています。
Core i5-12500やCore i5-13500はOfficeソフトを快適に動作させつつ、Web会議もスムーズにこなせる性能を備えているでしょう。
大量のデータを扱う業務ではCore i7-13700などの上位モデルも検討してみてください。リモートワーク中心なら省電力性能に優れたCore i5-13500Hがバッテリー持続時間の面でも有利です。
クリエイティブな作業
動画編集や画像加工といったクリエイティブ作業には、高いマルチコア性能を持つCPUが求められます。第12世代以降のCore i7やCore i9シリーズが適した選択肢です。特に第13世代Core i7-13700KやCore i9-13900Kは4K動画の編集も快適にこなせる処理能力を持っています。
多数のコアとスレッドを活用できる動画編集ソフトでは、コア数の多いCPUほど書き出し時間が短縮されるでしょう。
第14世代ではAI処理の強化によりエフェクト適用やエンコード速度がさらに向上しました。フルHD動画の編集であれば第12世代Core i7-12700でも十分な性能を発揮するため、予算に応じて世代を選択できます。
ゲーム
ゲーミングPCにはシングルコア性能の高いCPUが適しています。FPSやアクションゲームでは瞬間的な処理速度が重要であり、高いクロック周波数を持つCPUが有利です。第13世代以降のCore i5やCore i7シリーズが推奨されます。
Core i5-13600KやCore i7-13700Kは高いシングルコア性能と十分なマルチコア性能を兼ね備えており、多くのゲームで優れたパフォーマンスを発揮するでしょう。
オープンワールド系のゲームではマルチコア性能も重要となるため、コア数の多いCPUを選ぶとよいです。ゲーム配信を行うならCore i7以上を選択することで、ゲームプレイと配信処理を同時に安定して実行できます。
Intel CPUの選び方と注意点
CPUを選ぶ際には性能だけでなく、予算や他のパーツとの互換性など複数の要素を考慮する必要があります。CPUの性能が高いとしても、他のパーツが不十分であれば本来の実力を発揮できません。
総合的な視点でパソコン全体のバランスを意識することが、満足度の高い買い物につながります。ここでは5つの重要なポイントを解説していきましょう。
用途に合わせたCPUを選ぶ
CPU選びの基本は使用目的を明確にすることから始まります。一般的なオフィス作業やWebブラウジングであれば第11世代以降のCore i3やCore i5で十分です。
動画編集やゲームなど高負荷な用途では第13世代以降のCore i7やCore i9が求められます。用途を明確にしないまま購入すると、必要以上に高価なCPUを選んでしまいがちです。
逆に予算を抑えすぎて性能不足に陥るケースもあるでしょう。自分が実際に行う作業を具体的にリストアップし、必要な性能を調べてから選択することをおすすめします。
価格と性能のバランスを考慮する
上位モデルや新しい世代は高性能ですが、価格も高額になります。用途によっては1世代前のCPUでも十分な性能が得られるケースは少なくありません。
浮いた予算をメモリやSSDに回すことで、システム全体の快適性を高められる場合もあるでしょう。コストパフォーマンスに優れたモデルを選べば、限られた予算で高いパフォーマンスを引き出せます。
価格変動も確認しながら、購入のタイミングを見極めることも賢い選択です。
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100〜1,000台規模の直接仕入れを行っているため、一般小売店では実現できない価格でのご提供が可能です。Core i5やCore i7搭載モデルも豊富に取り揃えており、予算を抑えながら用途に適した一台をお選びいただけます。
CPU以外のスペックも確認する
CPUの性能を引き出すには、メモリやストレージなど他のパーツも適切なスペックが必要です。Windows 11のメモリ要件は4GBですが、快適に使用するには8GB以上が推奨されています。
動画編集などの高負荷作業では16GB以上を確保したいところでしょう。ストレージは実用的には256GB以上のSSDを選ぶべきです。SSDはHDDと比べて起動やアプリの読み込みが格段に速く、体感速度に大きな差が生じます。
将来的な互換性も見据える
パソコンは数年単位で使用するものであり、将来のOSアップデートやソフトウェアの進化に対応できるかも重要な検討材料です。古い世代では将来的に一部機能が利用できなくなる可能性があります。
第12世代以降のCPUを選んでおけば、当面のOS対応やソフトウェア互換性について心配は少なくなるでしょう。デスクトップパソコンの場合は世代によって対応ソケットが異なるため、マザーボードとの互換性確認も必要です。
デスクトップとノートのCPUの違いを理解する
同じ型番でもデスクトップ向けとノートパソコン向けでは性能に差があります。ノートパソコン向けCPUは発熱と消費電力を抑えるため、デスクトップ向けよりも性能が控えめに設定されています。
型番のサフィックスで区別できるため、購入前の確認が欠かせません。主なサフィックスには以下のとおりです。
- デスクトップ向け:K・F・Tなど
- ノート向け:H・U・Pなど
同じCore i7でもデスクトップ向けCore i7-13700とノート向けCore i7-13700Hでは処理能力に違いがあるため、サフィックスの確認が重要です。
同じCore i7でもデスクトップ向けCore i7-13700とノート向けCore i7-13700Hでは処理能力に違いがあるでしょう。用途と携帯性のバランスを考えて選択することが大切です。
CPUの世代による性能差を理解して適切なパソコンを選ぼう
Intel CPUの世代による性能差を理解すれば、用途に合ったパソコンを自信を持って選べるようになります。世代が上がるごとにコア数やキャッシュ容量が増加し、処理性能は着実に向上してきました。
型番の読み方を覚えれば中古パソコンでも適切な判断が可能です。Windows 11対応を考慮すると第8世代以降のCPUが必要となります。
長期的な使用を見据えるなら第12世代以降がおすすめです。中古パソコンでも性能を正しく理解して選べば、十分に活用できる製品を手に入れられます。
私たちブロードリンクの中古パソコン直販は、中古パソコンの問屋として小売店やECショップに大量卸売を行うビジネスを展開しています。
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