ネットショップ開業に必要なパソコンは？

ネットショップ開業に必要なパソコンは、ノートパソコンまたはデスクトップパソコンどちらも選択肢に入ります。作業場所と作業量を軸にどちらの種類を選ぶか決めましょう。

携帯しやすいノートパソコン

これからネットショップを立ち上げる方にとって、まず検討したいことはノートパソコンです。理由はどこでも作業できることです。作業場所を柔軟に変えられると、開業準備のスピードも上げやすくなります。

一方で画面が小さい場合もあり、多くの在庫を管理するネットショップには向かない面もあります。大きめの画面のパソコンを選んだり、外付けディスプレイを使ったりして対応するようにしましょう。

高負荷に強いデスクトップ

はじめから本格的なネットショップ事業として取り組む場合、デスクトップパソコンも選択肢です。商品点数が多く画像編集もしっかり行うには、長時間の高負荷作業をこなせるデスクトップをおすすめします。

また、ノートパソコンと同等のスペックのデスクトップパソコンは価格面でも抑えることが可能です。パーツの小型化を必要としない分、生産コストがかからないためです。

持ち出せないため作業場所は絞られますが、在庫管理以外の業務をスムーズに進められるのはデスクトップパソコンになります。

ネットショップ開業に必要なパソコン性能

ネットショップ運営でストレスなく作業するためには、CPU・メモリ・ストレージの3つを考えることが大切です。

OSの要件を満たせば、高性能でなくてもネットショップの経営に支障をきたすことはありません。一方で画像編集やPRの動画制作まで行う方にとっては高性能パソコンが必要です。

CPU性能

CPU性能は計算処理の速さに影響します。IntelならCore i5、AMDならRyzen 5を基本とし、本格的に画像編集やデザイン制作も行うならCore i7やRyzen 7も検討しましょう。

ネットショップの作業は、ブラウザ中心の軽いソフトばかり使用すると考えられますが、実際には次のような処理が同時進行します。

• 管理画面を複数タブで開く
• 画像編集ソフトで商品写真を修正する
• スプレッドシートで在庫・売上を管理する
• メール・チャットツールを裏で動かし続ける

ブラウザサービスでも、CPUの性能次第では動作が重くてカクツキが生じることもあるため、安さだけでCPU性能を下げることはおすすめしません。

CPUは後から交換しにくいパーツであるため、数年先を見据えてミドルクラス以上を選んでおくと買い替えのリスクを減らせます。

メモリ容量

メモリ容量は作業中のデータを一時的に保存する役割です。ネットショップであれば、8GBから16GBを用意できればストレスなく作業ができます。

8GBでは管理画面・ブラウザタブ・軽い画像編集をこなすことができる容量です。小規模運営ならば、問題なく運営できますがタブの開きすぎには注意が必要になります。

16GBでは管理画面・画像編集・チャット・表計算を同時に開いても重くならない容量です。ネットショップを本格的に運営するなら、16GBを基本と考えるとよいでしょう。

商品点数が増えたり注文数が増えたりして作業量が上がっても、16GBあれば問題なく対応できます。

ストレージ構成

ストレージはデータの保存容量のことで、HDDとSSDの2種類があります。HDDは低コストで大容量の保存が可能ですが、データの書き出しに時間がかかることがデメリットです。

SSDは容量を増やすとコストがかかるものの、データの書き出し速度がはやいことが特徴です。ネットショップの場合はHDDではなくSSDを選ぶことがおすすめで、そのうえで容量は少なくとも256GBを目安にしておくとよいでしょう。

作業内容別に適したパソコン性能

ネットショップ運営の作業は商品登録・画像編集・その他複数タブでの作業が中心です。それぞれの作業に必要なパソコン性能は変わるため、しっかり整理しましょう。

商品登録に適した性能

商品登録に適した性能はCPUCore i5やRyzen 5・メモリ8GB以上・SSD 256GBが目安となります。OSが動作しブラウザを複数タブ開いた状態でもカクつかない程度の余裕があれば、ハイスペックは必要ありません。

画像編集に適した性能

画像編集に適した性能は商品登録よりも高い性能が必要です。目安としてはCore i5からi7またはRyzen 5から7・メモリ16GB・SSD 512GB以上とすると、画像編集ソフトを開いても作業が滞りにくくなります。

画像編集作業では、高解像度の写真データを扱うため、商品登録の作業と比べてパソコンに負荷がかかる処理がほとんどです。商品数が増えると編集する写真の枚数も増え、1日あたりの編集時間も伸びていきます。

複数タブ操作に適した性能

ネットショップ運営では多くのブラウザタブが同時に開きっぱなしという状況が珍しくありません。このようなマルチタスク前提の使い方では、メモリ16GB・SSDの構成とすることがよいでしょう。

ネットショップ開業で選びやすいパソコンのOS

ネットショップ運営ではWindowsでもMacでも基本的な作業は問題なく行えます。Google ChromeやSafariなど主要ブラウザに対応しているためです。

ただし、ソフトの汎用性や互換性を考えると国内シェア率の高いWindowsを選んだ方が幅広い対応ができます。

Windows

ネットショップ開業時にOSで迷ったらWindowsといわれています。対応ソフトが多く、Chrome・Edgeなどのブラウザも使用可能です。

またパソコンの種類も豊富で同じスペックでも、Windowsパソコンの方が中古市場も厚くコストを抑えやすい傾向があります。

上記の性能条件を満たした中古パソコンも多く流通しており、きちんと動作確認・データ消去済みの個体を選べばネットショップ運営で使用可能です。

Mac

写真やデザインへのこだわりが強いショップや、すでにiPhone・iPadを使いこなしている方は、Macも選択肢にいれましょう。

主要ECサイトは、MacOSのSafariやChromeでもサポートされており、ブラウザさえアップデートできればWindowsと大きな差はありません。

Macは写真・動画などのクリエイティブ用途で支持されているOSです。AirDropで写真をすぐに転送したり、iCloudでデータを同期したり撮影からアップロードまでの流れをスムーズにできる点はメリットとなります。

一方で、ソフトやアプリの一部はWindows専用のものも残っています。そうしたツールを使いたい場合は、ブラウザやクラウドベースの代替サービスを選んだりもう1台Windowsマシンを用意したりすることで対応可能です。

ネットショップ開業時のパソコン選びで注意したいこと

ネットショップ開業時のパソコン選びで注意したいことは、OSの違いで使えない機能が出るケース・ストレージ容量不足で保存できないケースCPU・性能不足で処理が滞るケースです。

OS差で使えない機能が出る

OS差で使えない機能が出ることもあるためパソコン選びの段階で、対応OSと推奨ブラウザを確認することが必要になります。

例えばShopifyは、管理画面を利用する際に新しいバージョンのGoogle Chromeを使うことを推奨しており、古いOSだと新しいブラウザを使用できない場合があります。

また、画像や動画の編集ソフトのなかにはMacに対応していないものもあるため確認が必要です。主要ブラウザの新しいバージョンをインストールして使えることとソフトの対応状況をしっかりチェックすることで機能を十分に使えるようにしましょう。

容量不足で保存できない

ストレージ容量は後に増設できると考えていると、商品画像の保存やOSアップデートができなくなるという事態になりかねません。

ネットショップ開業用のパソコンでは、256GBで可能なら512GB以上のSSDを目安にしておくと容量不足を避けやすくなります。 ストレージはOSのアップデート、Officeやブラウザなどの基本アプリで多くの容量を割かれるため実際に使える分は削られてしまうでしょう。

そこにネットショップ用のデータである商品画像・バナーやキャンペーン素材・PDFマニュアルや取扱説明書・動画ファイルなどのデータがどんどん蓄積されていきます。開業前の予測よりも容量を使いやすいため計画的にストレージを用意しましょう。

性能不足で処理が滞る

CPUやメモリが足りないパソコンを選んでしまうと、商品登録・画像アップロード・複数タブ操作のたびに処理が滞るようになります。

ネットショップ開業用としては、CPUはミドルクラス・メモリ8GBから16GB・SSDのスペックが標準です。性能不足では日々の運営がストレスとなります。

ネットショップ運営は少しずつ負荷が増えていく仕事です。最初は商品点数が少なくても順調に事業拡大すれば、タブもアプリも自然と増えていきます。

これからスピードを上げて事業を広げるタイミングで事務処理に時間をかけることのないよう、開業時点でスペックの備わったパソコンを選ぶことが大切です。

ネットショップ開業でパソコン費用を抑えたいときは

開業費用をできるだけ抑えたいなら、中古パソコンの購入を選択肢に入れましょう。ただし、安さだけで選ぶと、スペック不足・故障・サポート不足でかえってコスト増になりかねません。

• ネットショップ運営に必要な性能をきちんと満たしているか
• 正規ライセンスのOSが入っているか
• 動作確認やデータ消去が行われているか
• 保証が明示されているか

上記のポイントを意識すれば、安くて高性能なパソコンを中古で購入できます。このような高品質の中古パソコンを狙うには信頼できる販売店を見つけることが大切です。

ネットショップ開業時のパソコン選びは信頼できる販売先を頼ろう

ネットショップ開業時は、商品仕入れ・撮影機材・梱包資材・広告費などパソコン以外にもお金がかかります。余計なコストをかけないためにもパソコンの選びは慎重に行いましょう。

• 必要なスペックはしっかり確保する
• OS・データ消去・保証は信頼できる業者に任せる
• 新品よりぐっと抑えた価格で手に入れる

上記のような条件の中古パソコンの活用は、費用対効果の高い選択肢になります。私たちブロードリンクの中古パソコン直販では、入荷した機種を1台ずつ起動・動作チェックし、専用ソフトで記録データも完全に消去してから販売しています。