第10世代のCPUとは

CPUはパソコンの性能を左右する重要な部品であり、世代によって処理能力が大きく異なります。第10世代Intel CPUは、一般的な事務作業からビジネス利用まで幅広い用途に対応できるバランスのよさが特徴です。

中古パソコンを選ぶ際には、CPU世代を確認することで、自分の用途に合った性能かどうかを判断する材料になります。

CPUとは

CPUはCentral Processing Unitの略称で、日本語では中央演算処理装置と呼ばれます。パソコンの頭脳にあたる部品であり、プログラムの実行やデータの処理をする役割です。

CPU演算速度は年々向上しており、1993～2020年までの約27年間で性能は約690万倍に達したとされています。

CPUの性能が高いほど、アプリケーションの起動や複数作業の同時処理がスムーズです。パソコン選びでは、CPUの世代とグレードを確認することが、自分の用途に合った機種を見つける第一歩です。

Intelの第10世代CPUの特徴

Intel第10世代CPUは、2019〜2020年にかけて登場したプロセッサを指します。Core i3・Core i5・Core i7などのグレードがあり、用途に応じて選べる幅広いラインアップが特徴です。

10nmプロセスを使用したIce Lakeシリーズと、14nmプロセスを改良したComet Lakeシリーズの2種類が存在します。

ビジネス用途では、文書作成・Web会議・表計算ソフトの利用などを快適にこなせる性能を備えています。

Windows11の動作要件も満たしているため、長期間にわたって利用できる点が魅力です。

第10世代の中古パソコンを買うメリット

第10世代CPU搭載の中古パソコンには、価格面だけでなく実用面でも大きなメリットがあります。

Windows11への対応や豊富な選択肢など、新品にはない魅力を持っていることが特徴です。ここでは、第10世代中古パソコンを選ぶ具体的なメリットを詳しく解説します。

コストパフォーマンスに優れている

第10世代CPU搭載の中古パソコンは、新品と比較して大幅な価格差で購入可能です。リユース品を購入した事業者の77％が価格が手頃だったことを理由に挙げているという調査結果もあります。

新品で100,000円以上するスペックのパソコンでも、中古であれば半額以下で手に入るケースも珍しくありません。

第10世代は現行世代と比べて数年前のモデルになるため、中古市場での流通量が豊富で価格も安定しています。

限られた予算で高性能なパソコンを手に入れたい方には、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。

Windows11に対応できる

第10世代CPUはWindows11のシステム要件を満たしているため、現在Windows10がインストールされているパソコンでもアップグレードが可能です。

Windows10は2025年10月14日にサポートが終了し、以降はセキュリティ更新プログラムが提供されなくなります。

サポート終了後のOSを使い続けると、脆弱性を悪用した攻撃による情報漏えいのリスクが高まります。

第10世代であればWindows11への移行がスムーズに行えるため、長期的に利用できる点が魅力です。

第8世代や第9世代の一部モデルはWindows11に対応していないため、この点は第10世代を選ぶ大きなメリットとなります。

幅広いモデルから選べる

第10世代CPU搭載モデルは、中古市場での流通量が豊富です。企業のリース期間満了に伴う放出や買い替え需要により、さまざまなメーカー・スペックの製品が流通しています。

ノートパソコンからデスクトップパソコンまで、用途に応じた選択肢が広がっている点が魅力です。

画面サイズ・重量・搭載メモリ容量など、細かな条件を指定して自分に合ったモデルを探せます。

新品市場では、すでにラインアップから外れているモデルも、中古市場であれば入手できるケースが少なくありません。

複数台のまとめ買いもできる

法人が業務用パソコンを導入する際、同一スペックの機種を複数台まとめて購入できる点は大きなメリットです。

中古パソコンはコスト削減とSDGsの取り組みにもなるため、法人での導入が増加しています。新品で揃えると高額になりがちな大量導入も、中古パソコンであれば予算内に収められます。

社員全員に同じ環境を整えられるため、IT管理の効率化にもつながるのが利点です。

リースアップ品やアウトレット品など、法人向けの大量在庫を持つ専門店であれば、まとめ買いの相談にも対応してもらえます。

気兼ねなく使える

中古パソコンは新品と比べて気軽に使えるという心理的なメリットがあります。

新品のパソコンは傷や汚れを気にしながら使うことも少なくありませんが、中古であれば過度に神経質になる必要がないことが利点です。

外回りの営業活動や出張など、持ち運びが頻繁な用途にも向いています。テレワーク用のサブ機として導入するケースでも、コストを抑えながら業務環境を整えることが可能です。

第10世代中古パソコンとほかの世代との違い

CPU世代によって、性能やWindows11への対応状況は大きく異なります。第10世代が優れているのか、ほかの世代を選ぶべきなのか、迷う方もいるでしょう。

ここでは、第8・9世代および第11世代との違いを具体的に解説します。

第8世代や第9世代との違い

第8世代・第9世代CPUと第10世代の大きな違いは、Windows11への対応状況です。第8世代以前のCPUはWindows11のシステム要件を満たしておらず、公式にはアップグレードできません。

第9世代は一部モデルのみ対応していますが、第10世代であれば基本的にすべてのモデルでWindows11を利用できます。

性能面では、第10世代は第8世代と比較してマルチタスク処理能力が向上し、消費電力の効率も改善されています。

価格差は第8・9世代の方が安い傾向にありますが、長期利用を考えると第10世代を選ぶ方がメリットが大きいでしょう。

第11世代との違い

第11世代CPUは第10世代の後継として、さらなる性能向上が図られています。特にグラフィック性能が強化され、動画編集や軽めのゲームにも対応しやすくなっているのが特徴です。

ただし、中古市場では第11世代の流通量はまだ限られており、価格も第10世代より高めに設定されていることがほとんどです。一般的な事務作業やビジネス利用であれば、第10世代でも十分な性能を発揮します。

コストパフォーマンスを重視するなら第10世代、将来的な性能の余裕を求めるなら第11世代を選ぶと合理的です。予算と用途のバランスを考慮して判断することが大切です。

第10世代のWindows11対応中古パソコンを選ぶポイント

中古パソコン選びでは、CPU世代だけでなく複数のポイントを確認することが重要です。自分の用途に適したスペックを選ばないと、購入後に後悔する可能性も否定できません。

ここでは、第10世代中古パソコンを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。

用途に合った性能のCPUを選ぶ

第10世代CPUには、Core i3・Core i5・Core i7などのグレードがあり、用途によって適したモデルが異なります。文書作成やWeb閲覧が中心であればCore i3でも十分対応できるのが一般的です。

複数のアプリケーションを同時に使用する場合や、表計算で大量のデータを扱う場合はCore i5以上を検討することをおすすめします。

動画編集や高度なデータ処理を行う場合は、Core i7を選ぶと作業効率が向上します。自分の利用シーンを具体的にイメージして、過不足のないグレードを選ぶことがポイントです。

ストレージやメモリを確認する

CPUと同様に、ストレージとメモリの容量も作業効率に大きく影響します。Windows11を快適に動作させるには、メモリ8GB以上が推奨のスペックです。

複数のアプリケーションを同時に使用する業務環境であれば、16GBあると余裕を持って作業できます。

ストレージはHDDよりもSSDを選ぶことで、起動時間やファイル読み込み速度が大幅に向上するのがメリットです。

中古パソコンのなかにはSSDに換装済みのモデルもあるため、購入時に確認することをおすすめします。

信頼性の高い専門店で購入する

中古パソコンは購入先によって品質に差が出やすい商品です。中古品を利用する際は、修理や改造の履歴がないか確認することが必要です。

個人間取引やフリマアプリでの購入は、動作確認や品質保証の面でリスクを伴います。検品体制が整った専門店であれば、販売前に徹底した動作確認を行っているため、初期不良のリスクを軽減できます。

また、Windows11非対応のパソコンに無理やりWindows11をインストールして販売しているケースもあるため、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。

保証やサポートの内容を確認する

中古パソコンは新品と異なり、メーカー保証が切れているケースがほとんどです。中古パソコンを購入する際は、メーカー保証期間の残りを確認しましょう。

ただし、中古パソコン専門店のなかには独自の保証制度を設けているところもあり、一定期間の動作保証や初期不良対応を行っている販売店も存在します。

保証期間の長さだけでなく、サポート窓口の対応や修理対応の有無も確認しておくことが大切です。購入前に保証内容をしっかり確認すれば、納得して購入することができます。

パソコンのCPUを確認する方法

手元のパソコンや購入を検討している中古パソコンが何世代のCPUを搭載しているか、確認方法を知っておくと便利です。Windows上で簡単に確認できるため、パソコン初心者でも迷わず実行できます。

Windowsパソコンの場合、設定アプリから確認する方法が一般的です。スタートメニューから設定を開き、システム→バージョン情報の順に進むと、プロセッサの項目にCPU名が表示されます。

例えばIntel Core i5-10210Uと表示されていれば、10が世代を表しており、第10世代CPUという意味です。別のやり方として、タスクマネージャーを使う方法もあります。

キーボードでCtrl + Shift + Escを同時に押すとタスクマネージャーが起動します。パフォーマンスタブのCPUを選択すると、右上にCPU名が表示されるので確認しましょう。

中古パソコンを購入する際は、販売ページのスペック表でCPU世代を確認できます。不明な場合は販売店に問い合わせることで、正確な情報を得ることが可能です。

IntelのCPUを使うメリットと注意点

パソコンのCPUメーカーとしては、IntelのほかにAMDも広く知られています。中古パソコン市場ではIntel製CPUを搭載したモデルが多数流通しており、選択肢の幅が広いのが特徴です。

Intel CPUの大きなメリットは、Windowsとの親和性が高い点です。長年にわたりWindowsパソコンの主要CPUとして、ドライバの互換性やソフトウェアの動作検証も十分に行われています。

ビジネスソフトやオフィスアプリケーションとの相性も良好で、業務利用において不具合が発生するリスクが低いといえます。

また、サポートや情報が豊富な点もメリットです。Intel製CPUは利用者が多く、トラブル発生時の解決策や設定方法など、インターネット上で情報を見つけやすくなっています。

一方で注意点として、同じ世代でもグレードによって性能差が大きいことが挙げられます。Core i3とCore i7では処理能力に明確な違いがあるため、用途に合ったグレードを選ぶことが重要です。

また、中古パソコンの場合は製造年やモデルによって性能にばらつきがあるため、スペックをしっかり確認してから購入することをおすすめします。

Windows11対応の第10世代中古パソコンを購入するなら

第10世代CPU搭載の中古パソコンは、性能・価格・将来性のバランスに優れた選択肢です。Windows11への対応や豊富な選択肢、コストパフォーマンスの高さなど、新品にはないメリットを備えています。

購入先によって品質に差が出やすい商品だからこそ、信頼できる専門店を選ぶことが重要です。検品体制や保証内容を確認し、納得できる1台を見つけましょう。